昔からなぜ架空の動物の「龍」が崇められるのか考え続けている。中国では「龍」西洋では「ドラゴン」があり、日本でも仏教寺院の天井絵の睨み龍として「龍」が描かれている。

 中国では夏王朝の禹王の時代に権威の象徴としての「龍」がある。架空の動物「龍」を宗教的シンボルとし、その「龍」が選んだ者が国を治める資格があると権威の裏付けに使われた。中国の歴代王朝の王座には必ず龍が使われている。

 仏教と龍の結びつきの始まりは何かとパソコンで調べた。

インドのヒンズー教八部衆につながるという。ヒンズー教の影響が色濃い仏教が中国を経由して日本に伝来した。日本の仏教にも八部衆がある。その八部衆の二番目に仏を守る一員として龍がいる。仏教寺院の天井画に龍が描かれる由来らしい。

 日本の龍には「水神」の意味合いもある。水の神様は龍神様である。出雲国ヤマタノオロチも龍である。石見神楽の頭は龍である。

 現存する動物で龍に一番近いものは「鰐」「蛇」「蜥蜴」である。蜥蜴の胴を蛇のように長くし、鰐の頭をつければ「龍」になる。今恐竜に一番近いのは「鰐」であるといわれている。しかし空は飛べない。飛ぶ能力には鳥類が必要だ。

 恐竜で現存するのは爬虫類と鳥類である。6500万年前、隕石の衝突で恐竜が滅びたとの説が有力であるが、人類の先祖がチンパンジーと分かれた600万年から700万年前にも、ある種の恐竜がいたのではないか。恐竜と哺乳類が長い間共存していたとの説もあるようだ。

 映画ジェラッシックパークを見られた方も多いと思う。大草原を巨大恐竜が歩き回り、空には始祖鳥みたいな鳥が飛び回っている。そのような光景を人類の先祖たちは恐れおののいて見、恐竜を自分たちの能力をはるかに超えた生き物として崇めていた時期もあったのではないか。

 そのDNAが人類の先祖から引き継がれ、架空の動物「龍」を崇め、神とし権力の象徴としたのではないか。現存する生き物の中で一番恐竜に近いのは鳥類と言われている。龍を崇める文化のないエスキモー(イヌイット)は「ワタリガラス」を神としている。やはり天空を自由に飛び回る動物は人間の能力を超えたものである。恐竜と鳥とを合体させて、人間が架空の生き物「龍」の原型を作ったと思うが、いかがでしょうか。