スマホ雑感

スマホ雑感

 電車に乗ると向かいに座っている6人の内5人はスマホを覗いている。メールを確認し返事を書いている人、その日のニュースを読んでいる人、ゲームをしている人と色々だが、何か異常な感じがする。スマホを忘れたらパニックになる人も多いと思う。

 当初携帯電話は、文字通り「電話」、通信手段であった。ところが「スマホ」になって、「電話」から「財布」「切符」「新聞」「コンピューター」となった。銀行口座の暗証番号もワンタイムで変化し口座管理の安全性が高まっている。気象警報を知らせてくれる。その機能の発展は人智を超えて広がっていくだろう。

 ラインでの「いじめの問題」や、フェイスブックでの「フェイクニュース(嘘のニュース)」などマイナス面もあるが、30年度版の「情報通信白書」によると、20代から40代では95%から86%が持っている。中高生で80%、小学生でも30%が持っていると報告されている。

 8月の産経新聞の「日曜に書く」(署名記事)に「スマホは『神経寄生生物』か」の記事があった。読まれた方も多いと思うが、要約し引用したい。

 30年ほど前から始まった研究分野に「神経寄生生物学」がある。その研究の中に「水生生物のハリガネムシはコオロギの体内に寄生し、水中で子孫を残すために宿主のコオロギを川や池に飛び込ませ、体内から泳ぎだす。ハリガネムシはコオロギに作用する神経化学物質を作り出し、コオロギの脳に働きかけて操り人形のように動かしていた」「これまで付属物のような存在として扱われてきた寄生生物こそが、実は陰の支配者だったのだ」。「スマホから目を離せなくなった人間はハリガネムシに取り憑かれたコオロギと同じである。カバンやポケットの中に入れたスマホに生活の主導権を奪われている」と論説委員は書いている。

 しかしここまで生活の中に入り込んだスマホを手放せば、情報源を失い生活レベルの低下を覚悟しなければならない。

人間は一度便利なものを知ると手放せない。身近な例では「車」がある。後期高齢者になって運転免許の返上は一大決心がいる。スマホを取り上げられたら如何せん。

 しかしスマホは自動車と違って人身事故を起こすことはない。スマホは脳神経に巣食う寄生生物かもしれないが、ボケ防止にボケるまで使い続けよう。